今月の一言

2021年2月

令和3年が明け、昨年末から続く新型コロナ感染者の増加に拍車がかかり、全国の新型コロナの新規陽性者が7844人に達した8日には、とうとう緊急事態宣言となりました。本来であれば、他国と比しても十分に抑制できていると言ってよい感染者数であるにもかかわらず、医療体制が脆弱で崩壊しかかっているということ、待機中の陽性者に治療が用意されていない現状、ワクチン接種がこれからであるということ、などから結論として、現在は出来るだけ感染を避けたほうが良い状況です。ただ、季節柄、感染者の増加に歯止めがかからないかも?と思ってましたが、今回の飲食業に20時までの時短営業を課した対策で効果を発揮してか、感染が減少に転じているのは僥倖と言えるでしょう。

今月末から開始されるワクチン接種ですが、期待できるのか?について。インフルエンザワクチンのような不活化ウイルスを接種するワクチンについては結構ビミョーと思っている鍼師ですが(中国製コロナワクチンもこのタイプ)、現在日本政府が製薬会社と契約しているワクチンは、mRNAワクチンなど、新しい医療テクノロジーで生み出されています。現在、ワクチン接種が進んでいる国では、2回目の接種でアナフェラキシー反応がごく少数報告されているものの、効果や安全性について期待してよいのではないかと思っています。軽度感染者の治療薬が承認されたら、もう少し考えるでしょうが、現時点でワクチン接種の機会が回ってきたら、鍼師は「受ける」ですね。

 さて、この冬は例年より少し寒いかなと感じている今日この頃ですが、先月裏健康情報に載せていた血管病で、当院の患者さんにも亡くなられる方がおられました。まだまだ寒さに油断できない時期ので再掲載です。

例年1~2月は、高齢者の血圧上昇と血管収縮が原因による死亡率が増加します。特に注意が必要なのは冬の入浴。脱衣場が寒いと服を脱ぐ時点で寒さにて血管が収縮し、血圧が上がり、風呂につかると、はじめは熱いお湯の刺激でさらに血圧が上がって200㍉に達します。その後、しばらく浸かっていると今度は風呂の温度で血管が拡張し、一気に120㍉以下に下がってしまい、血液が巡らず貧血を起こし、失神してそのまま溺れてしまうのです。これらの現象を最近はヒートショックと言いますが、入浴だけでなく寝起きの深夜のトイレも要注意です。急激な温度変化を伴う行動はじっくり焦らず行い、左手の脈を診て(肝臓・心臓の状態が現れます)、この脈が激しく打っている場合は、心臓や脳に大きな負荷がかかっていると自覚しましょう。「だん中(両乳首と正中線の交点)」というツボや、前腕の掌側中央を手首から肘までのライン(心包経)を10秒ほど指圧刺激すると心臓が余裕を持てます。また、第2の心臓であるふくらはぎをもむのも循環系統に余裕をもたせてくれます。



先月の一言

2021年1月

 年の瀬、新型コロナの新規感染者が急増、東京では1000人、国全体では4000人に近づき、「医療崩壊は目前」「皆さん自粛して医療現場を助けて」と日本医師会のお偉いさんが目を血走らせ、「重傷者も死者もどんどん増えるし、後遺症も深刻だ!」「日本政府は何やってる!」と野党もマスコミも大合唱、SNSでも「ヤバすぎる」「みんなで歩けるのが不思議」「笑えん」「1000超えそう」などのコメントが猛烈な勢いで投稿。本当に日本は大変な状況に突入してしまった・・・って一体これはどう言う状況なのか?ファクトに基づき、冷静に判断してみる。

 死亡率に関しては、12月27時点で、最も死亡率の高い80歳以上の感染者の死亡率が12%(感染総数13805名、死者1746名)。これは当然、日本の国民皆保険という医療制度と医療崩壊をしていないお陰でもあるが、100人に88人助かるのは死病と言えるのだろうか?。

 12月26日の全国の新型コロナ新規感染は3881人だったが、2017−18のインフルエンザの最大ピーク時の推定患者数は週280万人。7で割れば一日40万人。PCR検査の炙り出しもなく、ワクチン接種もあってこの数字である。ちなみに、この時別に医療崩壊していない。東京で1日新規陽性者が10万人に達するまで、冷静に対処したい。

 医療現場の逼迫は、新型コロナが指定感染症2類相当を維持していて指定病院のみでしか受け入れできないからである。結果、指定病院は一般患者が遠のいて赤字になり、医療関係者や保健所はオーバーワークを強いられ、その家族まで風評被害を受ける。インフル同様5類にすれば、現在より感染増加することにはなるが、受け入れ可能な病院も増え医療崩壊は完全に免れる。新型コロナは"死ぬ病気だ"という意識を国民に植えつけた専門家、テレビ、新聞のせいで、政府も未だ区分変更に二の足を踏んでいる。中国共産党の情報統制が良いとは全く思わないが、マスコミの恐怖を煽るミスリードも何とかならないだろうか?

 もう一つ、11月から承認申請に入ったアビガンが、未だ審議継続となり、承認持ち越しとなっている。無症状から軽症感染者に、何の治療も施せない状況が、これまた不安を煽っている。同系統の承認薬レムデシビルを扱う製薬会社から厚労省に圧力がかかっているとも言われるが、催奇形以外の目立った副作用もなく、錠剤で飲める薬が、プラセボだけであったとしても不安を軽減する効果は高い。そもそも8割が自然治癒する病気の軽度症例に有意差のある治療効果を証明するのは研究上非常に難しいのだ。さっさと承認して欲しい。

 多くの社会問題を抱えながら、日本も新しい年がスタートする。鍼師もいつか来る感染に耐えられる身体を自分にも患者さんにも用意しつつ、国の行く末を眺めていきたいと思います。本年も皆さま、よろしくお願い申し上げます。

今月気をつける健康情報

 国会議員の羽田さんが、新型コロナで53歳の若さで急死しました(糖尿病など基礎疾患あり)。急変して死に至るケースでは、血栓等の循環器障害が指摘されています。新型コロナウイルスは、体内のACE2受容体に結合して侵入・増殖しますが、この受容体が動脈内皮細胞で多く発現するため、重篤な心血管疾患を引き起こすのです。

 この心血管疾患、寒い時期に気をつける病気の一つです。寒くなると血圧は高めになりますが、上は高いけど下が低いままの人は動脈硬化が進み血管壁の弾力が失われたために起こる現象なので要注意。脳血管障害(脳溢血や脳梗塞)や虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)などの血管病のリスクをかかえています。月別死亡率を見ても、例年1~2月は、高齢者の血圧上昇と血管収縮が原因による死亡率が増加します。

 特に注意が必要なのは冬の入浴。脱衣場が寒いと服を脱ぐ時点で寒さにて血管が収縮し、血圧が上がり、風呂につかると、はじめは熱いお湯の刺激でさらに血圧が上がって200㍉に達します。その後、しばらく浸かっていると今度は風呂の温度で血管が拡張し、一気に120㍉以下に下がってしまい、血液が巡らず貧血を起こし、失神してそのまま溺れてしまうのです。これらの現象を最近はヒートショックと言いますが、入浴だけでなく寝起きの深夜のトイレも要注意です。急激な温度変化を伴う行動はじっくり焦らず行い、左手の脈を診て(肝臓・心臓の状態が現れます)、この脈が激しく打っている場合は、心臓や脳に大きな負荷がかかっていると自覚しましょう。「だん中(両乳首と正中線の交点)」というツボや、前腕の掌側中央を手首から肘までのライン(心包経)を10秒ほど指圧刺激すると心臓が余裕を持てます。また、第2の心臓であるふくらはぎをもむのも循環系統に余裕をもたせてくれます。

2020年12月

 思ったより寒くなかった11月も後半からぐっと冷え込み、12月は本格的な寒さが到来しそうです。例年、忘年会などのイベントで暴飲暴食、仕事納めに向けて過労・寝不足・ストレスと胃腸や肝臓を酷使する時期ですが、今年は幸か不幸か、かなり緩和されそうです。逆に活動低下で、筋肉量が減り、寒さがより堪える冬になる可能性大です。

 冬はもともと寒さでジワリジワリと腎の陽気が奪われることで、腰下肢の冷えや軟弱感・腰痛を引き起こします。東洋医学では、冬は陽気を消耗せず蓄えておく時期であるとして、「収蔵」と呼び、養生として外出時に腰や下腹部にカイロを入れたり、身体を冷やす余分な水分を小水でドンドン出すことを心がけます。入浴においては、発汗による消耗と毛穴の開きすぎは反って腎気を損なうため、汗をかき始める程度にとどめ、湯冷めを遅らせるために下肢に冷水をかけて毛穴を閉めて上がりましょう。有効なツボは、腰の「腎ゆ」、下腿内側の「三陰交」、足裏の「湧泉」です。食養生としては、鍋につかう根菜類が身体を暖める作用がありますが、特に薬効の高い生薑やネギをふんだんに使いましょう。

 今年も残すところあと1ヶ月となりました。新型コロナに翻弄された一年でしたが、この冬が最大の山場であることは予想に難くないので、年末年始で区切りが付くような感じは全くしません(苦笑)。

 政府は感染対策と経済対策の相反する政策の両立で迷走し、マスコミは感情的に恐怖を煽り、恐怖から来る「東京から来るな!」の大都市差別が広がり、外食・観光産業は翻弄され瀕死の状況で、業績悪化大企業の影響が一般社員に及びなどと、苦難と試練の連続ですが、試練の先に輝く日本の未来が待っている(笑)と信じて生き残りましょう。

 冷静に考えて超過死亡数が極めて少ない日本は世界の優等生です。医療崩壊のギリギリのラインで経済活動のアクセルブレーキをコントロールし、V字回復ができるといいなぁ。新型コロナの簡易検査キッドと初期治療薬(アビガンなど)の一般販売に踏み切れば医療崩壊レベルをかなり引き上げられるけど、医師の診断権を侵食するから無理だろうなぁ。

2020年11月

 今年の10月は下旬まで台風や秋雨前線の影響で雨が多く鬱々とした天気でした。下旬にやっと秋晴れが多くなりましたが、朝晩の寒さを感じるようになり、日暮れの早さも実感させられ物悲しい季節です。

 今年のハロウィンは渋谷で仮装した人を見かけないほど自粛ムードが行き届いているようですが、新型コロナに対する自粛・感染対策のお陰か、先月に引き続きインフルエンザの発生数は激減で推移し、その他手足口病やRSウイルス感染症の発生も抑えられているようです。

 とはいえ、くしゃみ・鼻水・喉のイガイガなど通常の感冒症状は夏より増えている感じで、気温低下、空気の乾燥、日照時間の減少という免疫力が低下し感染しやすくなる環境にしっかり移行しつつあります。

このうち日照時間の減少についてですが、これにはビタミンDが関係しています。皮膚にあるビタミンD3前駆物質に紫外線が当たることで、活性型ビタミンDに変わり血中濃度が上がるのですが、よく知られる骨を丈夫にする働きだけでなく、体内に侵入したウイルスや細菌などに対して、過剰な免疫反応を抑制し、必要な免疫機能を促進するため、かぜやインフルエンザ、気管支炎や肺炎などの感染症の発症・悪化の予防にも関与することが分かってきていて新型コロナ対策にも期待されています。普段屋内で仕事して引き籠り大好きの鍼師もビタミンD不足の懸念があるなぁと3ヶ月ほど前からビタミンD3のサプリメントを摂取して経過観察してみてますが、結構調子いいような感じがしてます。価格も超リーズナブルで年間2000円程度(安〜い)。コロナ騒ぎが落ち着くまでは続けよっと。

他、風邪対策としては、特に喉の痛みや腫れに咳・痰を伴う風邪は、漢方薬では銀翹散(ぎんぎょうさん)で、大根おろしも効果的。もともと気管支が弱いタイプの人でグズグズと咳が続くようになった場合には症状の改善だけでなく体質改善でも処方される柴朴湯(さいぼくとう)がお薦めです。食べ物では梨やユリ根、銀杏も鎮咳作用があります。ツボとしては、肩甲間部にある「肺ゆ」「身柱」というツボが咳に効果があるため、背中のカイロもお薦めです。

 11月は紅葉を満喫できる季節に入りますが、紅葉がきれいな時期は、日中と朝晩の温度差は激しく、爽やかというよりは寒い季節になります。冬に調子を崩すタイプの人は、だんだんと冷えと疲労の蓄積に弱い腎系統の虚損の症状として慢性的な腰痛が現れ始めます。大腿部の外側面で、まっすぐに立って手の中指先端が当たるところにある「風市」というツボが有効なので、今の時期から、衣服の上からでも揉みほぐすようにすると、腰痛・腰重の予防になりますよ。

2020年10月

8月の猛暑が9月になっても全く衰えず、残暑は彼岸まで我慢かと覚悟したところで、月半ばに至らず反転し、涼しいというか寒い?と感じる日が出始め、後半はぐっと涼しくという9月の一ヶ月でした。体感の心地よさとは裏腹に猛暑の疲れがドッと出て、バテ症状や自律神経の失調が多く見られました。

夏を脱したところで空気が乾燥し、朝起きると痰が絡むなどの症状を感じている人も多いのではないかと思いますが、秋は肺の系統が影響を受ける季節です。風邪には十分注意して、肺を強化する「中府」「肺ゆ」、免疫強化の「大椎」といったツボを刺激したり、発汗を促して解熱につなげる「葛根湯」や「麻黄湯」をうまく活用しましょう。また、肺の影響は、精神活動的には、感受性が上がり、ナイーブになります。感受性が作品制作に繋がると「芸術の秋」、味覚に高まると「食欲の秋」。また、人間関係では「恋愛の秋」や「失恋の秋」が盛んになります。楽しいことはより楽しく、哀しいことはより哀しく感じられる季節です。コロナ禍の影響なのか、7月まで例年より減少傾向だった自殺者数が8月以降大幅増になっているようで、女優竹内結子の自殺に「なんで?」と衝撃を受け、いつも強気のうちのカミさんも介護疲れもあってか、「私なんのために生きてるのかしら?」と言い出し、カウンセリングに通話時間が大幅増になるという始末。「憂い・悲しみ」が過ぎると、さらに肺を傷つけるので、何か辛いこと、落ち込むことがあっても、すべて「秋のせい」にし、無理矢理、「私はツイてる」「ラッキーだ」「幸せだ」と声に出すことで、脳を騙くらかしてプラス思考の癖を植え付けましょう。幸せなんて、所詮心の持ちようで、時が過ぎれば「何であんなに悩んだのかしら?」と思うはずです。

10月にはインフルエンザのワクチン接種が始まりますが、現時点でインフル患者発生数は昨年の1,000分の1以下。新型コロナに対する衛生習慣の徹底も功を奏しているのか、オーストラリア・アフリカなど冬季の南半球でもインフルの流行が発生せず、渡航制限で海外からの流入も防げそうで、楽観は禁物ですがインフル・コロナの同時流行懸念には良い傾向です。新型コロナに関しても、ウイルス増加阻害のアビガンや肺炎のサイトカインストーム阻害のアクテムラなどが、承認間近となっています。来年のオリンピックも無理矢理でもやり切りそう。未来は神のみぞ知るですが、「果報は寝て待て」ですね。